障害年金と障害者手帳の違い

この記事の最終更新日 2026年9月11日 執筆者: 社会保険労務士 伊藤斉毅

障害者手帳をお持ちの方や、これから取得を考えている方のなかには、「手帳があれば障害年金も受け取れるのだろうか」「手帳がないと障害年金は申請できないのだろうか」と迷われる方が少なくありません。

結論からお伝えすると、障害者手帳と障害年金は別の制度です。手帳の有無や等級だけで、障害年金を受け取れるかどうかは決まりません。一方で、手帳をお持ちの場合は、現在の状態を整理するうえで参考になることがあります。

このページでは、手帳と障害年金の違い、受給のために確認すること、手帳がある場合・ない場合の考え方を分かりやすくご説明します。

大切なポイント
障害者手帳があっても障害年金を受給できない場合があり、反対に、障害者手帳がなくても障害年金を受給できる可能性があります。ご自身で「対象外」と決めつけず、初診日や現在の生活・仕事の状況を確認することが大切です。

手帳をお持ちで、障害年金の対象になるか知りたい方へ

まずは、受給の可能性を無料で確認してみませんか。

無料受給判定はこちら

障害者手帳と障害年金は別の制度です

障害者手帳と障害年金は、目的や申請先、判断の基準が異なります。そのため、「手帳〇級だから障害年金も〇級」というように、等級がそのまま対応するわけではありません。

障害者手帳 障害があることを証明し、福祉サービスや税金・交通機関などの各種支援を利用するための制度です。身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳などがあります。
障害年金 病気やけがにより、日常生活や仕事に支障がある方の生活を支える公的年金です。初診日、保険料の納付状況、障害の状態などをもとに判断されます。

障害年金には障害基礎年金と障害厚生年金があり、初診日にどの年金制度に加入していたかによって、受け取れる年金の種類や等級が異なります。障害基礎年金は1級・2級、障害厚生年金は1級から3級までが対象です。詳しい等級の考え方は、日本年金機構の障害等級表でも確認できます。

障害年金を受け取れるかどうかは、主に3つの点で確認します

障害年金の申請では、手帳の有無だけではなく、主に次の3点を確認します。

1.初診日

初診日とは、障害の原因となった病気やけがについて、初めて医療機関を受診した日です。手帳を取得した日や、症状が重くなった日ではありません。

初診日に国民年金または厚生年金に加入していたかどうかは、請求できる年金の種類に関わります。初診の病院と現在通院している病院が異なる場合は、受診歴を時系列で整理する必要があります。

2.保険料の納付要件

原則として、初診日の前日時点で年金保険料の納付要件を満たしている必要があります。ただし、20歳前に初診日がある場合など、納付要件が問われないケースもあります。

3.現在の障害の状態

診断名や手帳の等級だけでなく、日常生活にどの程度の支障があるか、働くうえでどのような制限があるかを総合的に確認します。診断書や病歴・就労状況等申立書には、実際の生活の状況を具体的に反映させることが重要です。

手帳の等級と障害年金の等級は一致しません。
たとえば精神障害者保健福祉手帳の等級と障害年金の等級は、それぞれ別の基準で決まります。手帳が軽い等級だから、あるいは手帳がないからといって、障害年金の可能性がないとは限りません。

手帳をお持ちの場合の考え方

手帳をお持ちの場合は、手帳の種類や取得時期、現在受けている支援の内容を確認します。ただし、障害年金の可否は手帳だけで決まるものではありません。

身体障害者手帳をお持ちの方

視覚・聴覚・肢体・内部障害など、身体の障害で手帳をお持ちの方は、手術歴や治療内容、日常生活・就労への影響を確認します。障害の種類によっては、人工関節・人工透析・人工肛門など、障害認定日の特例が定められている場合もあります。

療育手帳をお持ちの方

療育手帳をお持ちの方は、知的障害による日常生活上の支援の必要性や、就労・対人関係・金銭管理などの状況が重要になります。療育手帳の判定だけで受給の可否は決まりませんが、20歳前から知的障害がある場合には、初診日や納付要件の考え方が異なることがあります。

療育手帳をお持ちの方へのページでは、療育手帳と障害年金について、さらに詳しくご説明しています。

精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方

うつ病、双極症、統合失調症、発達障害などで精神障害者保健福祉手帳をお持ちの場合も、手帳の等級だけでは判断できません。通院状況、服薬、日常生活で受けている支援、仕事の内容や配慮の状況などを確認します。

精神障害者保健福祉手帳についてもあわせてご覧ください。

手帳があるけれど、障害年金も申請できるか迷っている方へ

初診日・保険料・現在の状態を一緒に整理します。LINEからもご相談いただけます。

LINEで無料相談する

手帳をお持ちでない場合でも、障害年金を申請できる可能性があります

障害年金を申請するために、障害者手帳の取得は必須ではありません。たとえば、手帳を取得していない方でも、病気やけがのために日常生活や仕事に大きな支障があり、受給要件を満たしていれば、障害年金を請求できる可能性があります。

「手帳を取っていないから対象ではない」と判断する必要はありません。特に、長く治療を続けている方、仕事を続けるために大きな配慮を受けている方、ご家族の支援がないと生活が難しい方は、一度ご相談ください。

手帳と障害年金をあわせて申請するときの注意点

診断書の内容が異なることがあります

手帳と障害年金では、使用する診断書の様式や確認する内容が異なります。同じ主治医に依頼する場合でも、障害年金用の診断書では、日常生活や就労への影響を具体的に記載してもらうことが大切です。

申請する時期は同じとは限りません

手帳は取得できても、障害年金は原則として初診日から1年6か月を経過した日以後に請求を検討するケースがあります。病気や治療内容によっては例外もあるため、手帳の申請時期だけで障害年金の請求時期を判断しないようにしましょう。

働いている場合も、状況を確認します

働いていることだけを理由に、障害年金を申請できなくなるわけではありません。ただし、勤務日数、仕事内容、職場での配慮、欠勤や遅刻の状況などは、障害の状態を判断する材料になります。

よくある質問

Q.障害者手帳があれば、障害年金を必ず受け取れますか?

A.必ず受け取れるわけではありません。初診日、保険料の納付状況、現在の障害の状態などを確認する必要があります。

Q.障害者手帳がないと、障害年金は申請できませんか?

A.いいえ。手帳がなくても、受給要件を満たしていれば申請できる可能性があります。

Q.手帳の等級と障害年金の等級は同じですか?

A.同じではありません。それぞれ異なる制度・基準で判断されるため、等級が一致しないことがあります。

Q.療育手帳があれば、20歳前傷病として請求できますか?

A.療育手帳の有無だけでは判断できません。知的障害の状況や初診日の考え方を確認したうえで、請求の可否を検討します。

Q.精神障害者保健福祉手帳3級ですが、障害年金は申請できますか?

A.申請できる可能性はあります。手帳の等級だけで判断せず、症状や日常生活、就労の状況を確認します。

Q.働きながらでも障害年金を申請できますか?

A.はい。働いている方でも申請は可能です。仕事の内容や職場で受けている配慮などを含めて、現在の状態を確認します。

Q.家族が代わりに相談することはできますか?

A.はい。ご本人だけでなく、ご家族からのご相談も承っています。状況が分かる範囲でお聞かせください。

愛知・知多で、手帳と障害年金について相談したい方へ

愛知・知多障害年金相談センターでは、常滑市・半田市・東海市・知多市など知多地域を中心に、障害年金の申請をサポートしています。

「手帳を持っているけれど障害年金の対象になるか知りたい」「手帳がないため、申請できるか不安」「初診日や必要書類の整理から相談したい」といった方も、まずはお気軽にご相談ください。

手帳の有無だけでは、受給の可否は分かりません

初診日・保険料・現在の生活状況を確認し、障害年金を請求できる可能性を一緒に整理します。

無料受給判定を申し込む

この記事を書いた人 伊藤 斉毅

社会保険労務士 伊藤斉毅(いとう きよたか) 当サイトをご覧いただきありがとうございます。当事務所は愛知県知多地域を中心に、県内全域を対象として、障害年金の申請サポートを行っております。(※相談は全国対応です。) 障害年金について少しでも疑問、質問、不安のある方の相談にのり、「相談して良かった」「やるべきことが明確になった」と、相談後には気持ちが前向きに、軽くなれる様、耳を傾け、アドバイスすることを心掛けております。サポート依頼をするかどうかは後で決めれば良いです。まずはお気軽に相談ください。一緒に考え、解決していきましょう!

関連するページ

ご相談のご予約
050-5897-7869

営業時間: 平日9:00-20:00
LINE・メールは24時間受付